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2026/01/18 01:23
午年です。馬はかわいいです。
馬はポーランドでも昔から愛されている動物です。
前にLublinルブリンというポーランド東側の街に住んでいた時に、お友達の親戚のルブリン郊外のオウチ(豪邸)にお邪魔したら、普通にどでかい馬を3,4頭飼っていてびっくりしました。
校庭みたいなお庭もあって、ああシュラフタ(ポーランドの貴族・地主)ってこんな感じだったのかって勝手に妄想を膨らまして感動した記憶があります。(※実際のシュラフタはまた全然違う暮らしっぷりだったとは思いますが)
シュラフタの一例↓ 右の人シャレてるなあ。
シュラフタの一例↓ 右の人シャレてるなあ。

ドン小西もビックリだよ!
(脱線:Netflixで「1670」というポーランドのその時代の暴君貴族達に関するブラックコメディが見れるようです。日本語訳付き。会員の方ぜひ「1670」と検索してみて)
さてそんなポーランドには、馬がでてくるポーランド語ならでは?の言いまわしがいくつかあるのでご紹介。
※読み仮名は読みやすさ優先なのでテキトウです。
①koń by się uśmiał (コン ビ シェン ウシミァウ)
直訳だと「馬も笑っちまうよ」というこの言いまわしは、「くだらねえ!」という意味。
馬も笑うほど面白い、という意味ではなく、バカバカしすぎることを皮肉を込めて表しているようです。
②robić w konia (ロビッチ フ コニゃ)
robić kogoś(誰々) w konia という感じで「誰かを馬にする」みたいに使われます。
「騙す、馬鹿にする、上手く言いくるめて代わりに面倒な仕事をなすりつける」みたいな意味。
馬は強くて労働力として優れているけど、人の言う事を何でも聞いてしまうちょっとおバカな動物としてここでは使われています。馬を労働力でこき使っていた昔っぽい考えの名残ですね。
③konia z rzędem (コニゃ ズ ジェンデム)
賞賛に値する!という意味。
これも馬さんが重宝されていた時代の名残ですね。
konia z rzędem(馬具つきの馬を)temu, kto ~(~した人に)あげちゃる!っていうのが元々の意味です。
昭和世代が誰かに「きみ、賞金100万円!」とか言っちゃうような感じでしょうか。
④końskie zdrowie (コンスキェ ズドロヴィエ)
直訳は「馬のような健康状態」、意味としてはめっちゃ元気で健康!ということらしい。
馬さんは繊細な動物ですが、言葉上ではそういう意味です。
⑤dzień konia (ヂェン コニゃ)
「馬の日」
これはちょっと厄介な言葉で、2つの正反対の意味で使われるそう。
スポーツ選手の話などで「今日は馬の日だ!」=すべて上手く行って良い成績を残せた大成功の日、というように使われる一方で、日常生活で朝から赤信号ばっか、エレベーターも閉められる、鍵も忘れた!みたいな嫌な事続きで何も上手くいかないという日も「馬の日」と呼ぶそう。
実際に昔はお馬さんを休めるために、また馬をかわいがるための祝日として「馬の日」というのを設けていたそうです。
馬目線では「馬の日」は働かなくて良い最高の1日。馬を使いたい人にとっては最悪な1日。
そこから2つの意味で使われるようになったようです。
⑥baba z wozu, koniom lżej (ババ ズ ヴォズ、 コニょム ルジェイ)
もともとは馬車で「女が一人降りて、馬も軽くなって良かった、良かった」というシチュエーション。
(babaはポーランド語で女性をちょっと下品に時に冗談めかして呼ぶ日本語のババアに近からず遠からずな言葉)
つまり、いなくなって悲しいどころか邪魔な要因が一つ減って、残った側にとっては逆に楽になるわい!というちょっとイジワルい感じの意味です。
この6番目のイディオムが一番有名というかよく冗談も含めて使われている気がします。
語呂もなんだかいいですしね。
誰かが「ババ ズ ヴォズ」といって、別の人が「コニょム ルジェイ」だね、とコールアンドレスポンス形式?百人一首形式?で使われやすい(気がします)。
ポーランドとお馬さんといえば、もう一つ。
先述のルブリンという街にいた頃(20年以上前)。
「タタル」とかいう馬肉のタタキみたいな料理が有名で、食べるのは食あたり覚悟で命がけだぞとかいう話をしばしば聞いていて、その話だけはすごい印象に残っていました。(私はもちろん食べませんでしたが!)
時は変わって数年前、日本。
ポーランド人10名ほどのスポーツ団の福岡遠征の付き添いをさせてもらった時に、
「どこか夜ごはんのお店を選んで!なんでも食べるから!」ってことになりました。
福岡だし馬刺しならポーランドにもあるって話だったし、食べ比べも面白いか・・・と馬刺しで有名っぽい店に(半ばサプライズで)行ったのです。
福岡だし馬刺しならポーランドにもあるって話だったし、食べ比べも面白いか・・・と馬刺しで有名っぽい店に(半ばサプライズで)行ったのです。
が、「ああごめん、馬は私たちにとって可愛い相棒みたいな動物だから食べないんだよ」と。
何だか共感できて嬉しいのと(私自身はベジタリアン)悪い事したなあという罪悪感と、あれこれ複雑な思いをしました。
曰く、ポーランドで馬肉を食べるなんちゅう人は相当限られていて普通は食べない、と。
(とはいえ他の料理もあるし、馬刺しも食べられる人は食べ、そこはポーランド人の天性の明るさのおかげで全く嫌な雰囲気にはなりませんでした)
午年!^^
