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2025/10/23 02:01

ショパンコンクールが終わってしまった。

眠気との闘いも終わった。

順位とか詳細はここをご覧ください https://chopin.japanarts.jp/news_final_result.html 

順位なんて見ている(聴いている)ほうとしては正直二の次です。
とはいえ、いいなと思っていた人がちゃんと評価されているのは、嬉しいものです。
入賞した人だけが、コンクール後の表彰ガラ・コンサートで演奏するので、そこでまた聴けるのも嬉しい。
入賞者コンサートのリンク
1日目 https://www.youtube.com/live/ITbd9SiajUE?si=7YuOANG0qe4Dq-73
2日目(今日深夜から)https://www.youtube.com/live/sjMqCzuPU9g?si=BPJPrmysYOHDUNYY
※表彰式&校長先生の挨拶が続くので、実際の演奏は大分あとのほうです
コンサート2日間もやるんかい!っていう濃密っぷり(入賞者も疲れそう大変そう)


1日目のガラ・コンサートを視聴して超個人的に思ったこと
・政治家さんめっちゃ出てくる
ポーランドがねじれ国会?(大統領が野党)のせいもあるのか、いつもニュースで目にする、こき下ろしあっている与党野党の人達がここで共演しているというのが面白い。
なかなかの不協和音。
ピュアに音楽に向き合い戦ってきた若者とのコントラストがなんとも味わい深い(政治家の皆さんが音楽を楽しんでいないとは全く思わないけど、ニュースでのイメージが...あまりにも大人の世界過ぎる)
表彰式で、ワルシャワ市長として表彰しているTrzaskowkiさんと、最後に大統領として表彰していたNawrockiさんは、まさに2025年5月の大統領選でバチバチ戦っていた2人。
国民が真っ二つに分かれている象徴のような二人(どっちがいいか悪いかとかは私は全く分かりません)
登壇してスピーチしていた下院議長のSzymon Hołowniaさんも
「俺たち普段は喧嘩ばっかしているけど、こんな素晴らしいコンクール・コンサートをできるじゃないか!」と。※この方はベジタリアンらしいので私は好感を持っています。

この政治家による不協和音はとてもいいアクセントにはなっている。さすがショパンコンクール(?)。
コンクール自体が国家事業なので普通の流れなのかもしれないけど、この状況をもう少し頭の中で咀嚼して味わってみたいと思いました。
※途中にいらっしゃる外務大臣?Sikorskiさんはちょっと前イーロンマスクとX上で口論してたり熱い感じの元戦場ジャーナリスト。こちらのポンチキを食べてくれて「おしいい」と言ってくれたらしい。だからではないけど(8割くらいはそれが理由だけど)この方もなんか好感が持てる人です。

・謎の賞
「レクサス(←スポンサーの一つ)から、良い態度賞(訳の下手さ)」に笑った。
ポーランドのAlexewiczさんが選ばれていた。
みんな良い態度でしたけど。謎。

・曲目
もっと華やかな曲も弾いてほしかったなあ。
コンチェルトは2番がかすんでしまいがちな中、こうして2番で終わるのもいいけどやっぱり1番の明るい感じが個人的には聞きたい。エリックさん2番で勝ったからしかたないけど。
明るい曲が好きというのは自分のような素人的もしくは日本人的な好みかもしれない。




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順位に関して
今回の順位に関して、色んな国の、専門家の議論&アマチュアの世間話を見聞きして(日本語、ポーランド語、英語)なるほどそれぞれ傾向がやや違うなと感じました。
(調べた母数は少ないのであくまで個人の印象)


日本では、桑原さんがもっと上位でいいじゃないかという声が多い。ごもっともだと思う。
下に書いてあるような強い不満は、そこまで触れていない(思っていても言葉に出していない可能性あり。)

英語(アメリカ)でも、やはり桑原さんもっと上じゃない?Lyuももっと上じゃない?新藤さんとクリクリさんが何も賞がないのはどうなの?という声が大きい気がする。
とくにクリクリさんに関する不満は大きい。
日本ではあまり聞かれない意見としては、6位のWilliam Yangがもっと評価されてもいいじゃないか、と。Williamさんはアメリカ出身でアメリアのショパンコンクール1位だったこともあるためか、注目されていたようです。

ポーランドは驚き・憤慨・紛糾・ブチ切れ・呆れ・不満が渦巻き、人によっては爆発しています(少なくとも日本でアクセスできる情報源では)
「ショパンコンクールの非ポーランド化」だという言葉もありました。(詳しくは↓)

ほぼ全ての専門家さんは1位エリックに納得がいっていない。
1人の結構毒舌な批評家はエリックの演奏は途中で聞くのが嫌になるくらい汚いものだった、とまで言っていました。
なぜ2次、3次に進んだかもわからないという声も。
そもそもこれからキャリアを築く若い才能のためのコンクールで、すでにキャリアがある彼がなぜ戻ってくるんだ(エリックさんは確か10年前出場して4位だった)、
彼の実力はもう伸びしろが大体見えているという話も←ちょっと厳しすぎ
あとは上の英語での話と同じく、桑原さん、Lyuさんに関する過小評価についても。
ファイナル行かなかったPawlakさんの人気も高い。(これは専門家間よりも聴衆者に目立つ)


この動画の先生は、エリックさんはショパンらしさが失われている!と批評しつつ
Lyuこそショパンらしさを上手く表現していたとLyuさんをベタ褒めしています。
2位のKevin Chen氏もとても褒めています。あのエチュードはすごかった!!

他にも
・国家予算約2千zl(約8億円?)かけた大事なイベントなのに、ショパンに関する聖地がほとんど工事中で汚かったり、映画撮影中で通行止めになっていて残念(ここでも日本人のショパン熱について触れられてた)
・コンクール開幕式で国歌(ショパンにもお馴染みのドンブロフスキのマズルカ)もなければ、ポーランド人作曲家の曲も演奏されない、ポーランド人ピアニストも呼んでいないし、通してポーランド国旗カラーもない(つまりコンクールの非ポーランド化
・ショパンの命日10月17日にも、一台のピリオドピアノでウクライナ人ピアニストが弾くだけで、今までのようにオーケストラも合唱団もいない。ワルシャワよ、同胞がショパンをここまで貶めてどうするんだ、と。
※命日にはショパンの心臓が眠る聖十字架教会でショパンの遺言通りにモーツアルトのレクイエムを演奏することになっています
・ポーランド人唯一のファイナリストPiotr Alexewiczさんに関しては、2次ラウンドで見事に弾いたポロネーズをもっと評価してもいいはずだ、と(つまりポロネーズ賞はLiさんではなくこっちにあげて、ということかな)

なかなか辛辣です。
非ポーランド化かあ・・・・・。
良い面も悪い面も、ポーランドらしさは溢れていたと思う。
(どこもかしこも工事中とかは、もはや渋谷と同じレベルでポーランドのデフォルトの景色)

冗談はさておき
国旗カラーの有無とかはワタクシは気にならなかったけど(ポーランドで行われていることは明らかだし)
やはり母国の方にとっては大事なのでしょうか。
開幕式の曲目に関しては全く同感。あれは残念だった。

自国(の政府)のことほど辛辣になるのは多分どこの国も同じだと思うけど、
この間のヤブウォンスキ教授しかり、さすがスラブ人は思った事を率直に言うから面白い。
(言われる立場にはゼッタイなりたくない)


面白いんだけど、あまりにもネガティブな意見が多くて食傷気味になり、
ニュースを追うの嫌になりました(=゚ω゚)ノ 

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私はダークホースVincentさんの入賞(5位)にとにかく歓喜。
ショパコンを聞いていた方みんなそれぞれ気に入った演奏家ができたのではないでしょうか。
専門家の意見は参考にしつつ、やはり自分の好みは堂々ともっていいんだと実感できた。
(聴くときも、弾くときも)

コンクール後のドキドキといえば、審査員それぞれが、演奏者につけた点数表が公開されること。
いつになるかな。


























































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